Public Memo For Me

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PMOはポンコツ製造場?

システム開発におけるPMOを主戦場にして早4年。若手がPMO案件にアサインされその後の成長度度合いを見ていて思ったのは、

 

PMO案件は若手をポンコツに仕上げるのでは?

 

 

ということである。もちろん、すごい勢いで成長をする人もたくさん見たが、その逆もなかなか多い。PMOの役割を自分なり(一部受け売りを含む)に紐解いていき、ポンコツ製造をしてしまう理由を紐解いていきたいと思う。

まず、PMOは役割によって大きく3つに大別できる。
 ・事務局PMO
 ・実行管理PMO
 ・参謀PMO

下に行くにつれて、難易度が上がっていく。それぞれの定義を簡単に書くと、

 

-事務局PMO
入館証の貸出/返却手続き、PCの手配、座席の確保、リリース申請書の作成etcといったTHE総務部のお仕事であり、クリエイティブに欠けるがコミュニケーションが取れる人であれば、誰でもこなせるお仕事である。担うのは主に新人~3年目ぐらいである。派遣でよくない?ってレベルの仕事内容であるが、シニアコンサルとセット販売されているケースが多く、経験の少ない新人はこのポジションにアサインされやすい。


-実行管理PMO
タスクや課題に対して、設定された期限の状況を刈り取って、上位職へアラートを挙げることをメインとする。決められたルールで坦々とこなす事務局PMO的な動きで仕事もできるが、逆に、期限通りに進んでいないところに積極的に顔を出して解決案を考えたり、上位職へ課題や解決策を提示したりする参謀PMO的な動きもできる。本当に幅の広いところであり、担うのは2年目~マネージャだ。このロールを担う人たちは、めっちゃ仕事できる人から、そうでない人までまぜこぜ感が半端ない。

 

-参謀PMO
「明日からPMやってね」、と言われてもあっさり(むしろそれ以上のことが)できるPMOのことを指す。上から下までざっくりプロジェクトの状況を理解できており、きな臭いところを検知し潰しにかかる能力であったり、PMの良き相談相手であることが求められる。また、関係各所と下ネゴをすることも多く、ストレス耐性やコミュニケーション能力を高く求められる。担うのはマネージャ以降で下手すればパートナーもやっているケースもある。

 

なおこれらの役割はチームが組成されると1つの役割がチームで割り当てられるのではなく、メンバー1人1人にあてがわれるので、自分がPMO案件に入っているのであれば、求められている期待値はどこで自分の仕事はどこかを考えてもらえばうれしい。

 

さて話しを戻して、ポンコツを生み出す原因として、1つあるのは事務局PMOから脱出できないケースである。例えば、新人でPMOチームに組み込まれた場合、彼ら彼女らにあてがわれるのは事務局PMOである。仕事の定義を見てもらったらわかる通り、誰でもできる仕事である。

 

しかも少々ミスっても怒られないし、定型的な作業なので、仕事の期待値も高くない。このレベルの仕事で満足をしてしまうと、成長ができないのである。また、システム開発系のプロジェクトは長いものは2-3年続くものもありこの仕事で数年過ごしてしまうと、将来どうなるか容易に想像がつくと思うが、ポンコツの出来上がり。

 

まぁ単純に彼ら彼女たちだけが悪いというわけでなわけでないが、自分でどうになしようという気概なないと、この泥沼に巻き込まれてしまう。そしてどの沼に巻き込まれてしまうと、自分よりも若手に仕事を奪われてしまう。

 

また実行管理PMOにしても仕事に幅があり、淡々と他チームから進捗を刈り取るだけのことをやるか、それとも一緒になって考え手を動かして進めるかで得られるものが大きく異なる。顧客からの期待値は千差万別ではあるが、自分の手足程度にしか思っているケースも多く、低い場合が多い。

 

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簡単ではあるが、PMOを取り巻く環境を紹介してみたが、ITコンサルタントといえどPMOは若手にとってはぬるま湯な場合があり、自分自身でハードルを高く持って仕事に望まないとポンコツになりやすい環境であることを意識する必要がある。

 

いい面もある。それは何か?自由度の高さである。顧客の期待値も低いなかでプロジェクトのことを心底考えていろんなものを企画し実行することができる。(これも借り物の言葉であるが)関わりかた次第では戦略案件ともいえる楽しい現場がPMOである。