Public Memo For Me

プライベートなメモ帳だけど、公開することで理性を保つ

市場価値が低いってよ、PMO

テーマから外れた話題が2回連続で続いたので本筋に。
 
■はじめに
ブログのタイトルは、約1年くらい前に私の経歴を見たある転職エージェントが言った言葉。なお、転職エージェントだけからではなく、面談を受けた会社からのフィードバックでも同じ内容を言われた。なるほど。世間はそういう評価をするのね、と、その時はあまり気にしていなかったが、心の中で引っ掛かりがあったので、ちょっと考えてみる。
 
■当方のスペック
 ・複数社経験後、日系大手コンサルに勤める30代前半
 ・ここ4年間はPM及びPMO業のみ
 ・職位:シニアコンサル
 
■なぜ低いのか?
単純にPMOのイメージがよくない。この一言に尽きる。私も昔そうであったが、世間一般(特にSEとか)の人たちがPMOに抱くのイメージは、
 ・引退目前のおじさん/おばさんがやる仕事
 ・期限にうるさくすぐ情報提供を求める、Taker気質の集まり
 ・PMの御用聞き
といったところ。また、PMOという職種はコンサル会社の専売特許ではなく、SIerにも大量にいる。彼/彼女たちを悪くいうつもりはないのだが、全体的な傾向として受け身なことが多い。事業会社(IT部門)の御用聞きをして開発につなげる、といったSIerビジネスの特性上、受け身になることは仕方がない。それがSIer系PMOにも伝場して結果、受身PMOを量産しているように思える。
 
そりゃ、市場価値は低いよ。
 
■PMOはみんな受身で価値が低いの?
そんなことはない。そんな仕事しかしていなければ、すぐにプロジェクトから切られてしまう。例えば、PMOを雇おうとすると雇う会社や役割にもよるが、月単価120万~200万が相場である。かたや中級から上級SEを雇おうとすると、月単価70万~150万が相場である。お値段がこれだけ違えば、雇い主からの目もシビアになり、SEとして働いて人以上の価値を出せていなければ、プロジェクトから退場しなければならない。裏を返すと、PMOという役割が上記のような単価感で存在していることを考えると、受身な仕事を世の中的には価値がある役割といえる。
 
また価値のあることの証左として、PMO専門にしている会社もある。
 
マネジメントソリューションズ
 
ベンチャーと思いきや、すでに東証一部にまで上場をしている。つまりPMOは、世の中的にはそれだけニーズがあることがここからも読み取ることができる。
 
 
■地位向上に向けて
ここまで見てきて、お金から見た価値と市場の価値が乖離していることはわかっていただけたかと思う。ITコンサルも同様だが、PMOを名乗るプレーヤーは玉石混淆であるとは否めない。なので、そういうPMOあたると、評価は低くなる。
 
PMOは新規事業を作ったり営業でお金をとってきたりといった、脚光を浴びる職種ではないため、一度根付いてしまった価値をひっくり返すのは難しい。また、PMOという役割は若手からあまり人気がなく、優秀な人はアサインされにくい。つまり、
 
 そこまで優秀ではない人がアサインされる
 ⇒ 客からの評価を下げる
 ⇒ PMOのイメージが悪くなる
 
といった負のスパイラルにハマっているのがPMOという職種なのかもしれない
 
このスパイラルから脱出するためには、プロジェクトX的なドラマをNHKに頼んで作ってもらうしかないかな。(人任せ)