Public Memo For Me

プライベートなメモ帳だけど、公開することで理性を保つ

イシューからはじめよ、を読んで(数年ぶり2回目)

転職後、仕事がうまくいっていない。例えば、課題や問題の擦り合わせ。自分なりに整理して、ディレクターやパートナーと擦り合わせするが、イマイチ噛み合わない。また資料を作れど、ストーリーラインが見えないとダメ出しを受ける。このように、今までなら何の問題もなく進めることができた所に、ことごとく躓いている。

このままではマズい。打開策を求め、セミナーやら本やらをイロイロ調べていたら、ふと本棚にあった「イシューからはじめよ」が目に止まった。数年前読んだが記憶に残っていることは、「いきなり手をつけない」「問題設定に時間をかける」の2点だけである。とはいえ、世間的には良書であることを思い出し、パラパラとめくってみた。

そもそもイシューってなんやねん。

最初から詰まってしまったが、あることに気づいた。この状況は私が置かれている状況と同じなのでは?と。

どういうことか説明をしよう。著者はイシューという単語を確信を持っておりそれを前提に説明をしているが、一方で私にはイシューがなんなのかわからないので、これを全体した説明をされてもわからない。これは、私が陥っている「これまでは問題なく進められていたにもかかわらず、なぜ転職後はうまくいっていないのか」に答えることができる。それは、私と上司との間で単語の意味合いの捉え方が違うのである。

ここまでわかったら、あとは自分の中で定義が曖昧な単語を本書を使ってはっきりさせ、それを基に仕事をすればいいだけである。では、今回何を明らかにしようかと考えた時に浮かんだのは以下3つである。これにきっちりと自分の中で定義づけできれば、仕事が好転するのではなかろうか。

<今回明らかにさせたいこと>
 1.ストーリーラインとは何か?
 2.イシューとは何か?
 3.問題、論点、課題とイシューの違いは何か?

それでは、1つずつ見ていこう。

最初にストーリーラインとは何か? 本書によると、資料における「エグゼクティブサマリー」であり、ドラマにおける「脚本」であり、漫画における「ネーム」であると。イロイロなものに例えていただいたか、ストーリーラインとは「相手に刺さる物語を作るための概要設計図」にあたるのではないかと理解した。 相手に伝える(伝えたい)要素は、その時々で多々ある。それをただ並列に並べて伝えても相手が納得してくれる可能性は低い。そんな時に用いるのがストーリーであり、ストーリーのアウトラインが、ストーリーラインである。伝えたい要素を如何に物語にできるかが問われている。なので、論理的な思考が問われているというよりかは、相手に響く物語は何か?を考えることが問われている。

次に、イシューとは何か?
本書によるとイシューとは「深い仮説を持った問題に対する問いである」と。< br /> ストーリーラインの中において起点そのもの、もしくは起点を支えるものが、イシューなのではないかと。イシューがイマイチだと掴みがイマイチになり、どんなに良いストーリーラインを描いたとしても、読者はついてきてくれない。本なら最初の1行、映画なら最初の5分。これを作るためのベースがイシューである。

最後に、「問題」「論点」「課題」「イシュー」の違いは何か?
「イシュー」についてざっくりとしか説明をしきれなかったが、イシューに類似する単語を用いながら具体的な説明をしていきたい。

まずは「問題」。
「ありたい姿」と「現状」のギャップが「問題」にあたる。ダイエットに例えてみよう。体重50kgになることを目指していて現状60kgだと仮定する。 ありたい姿に関係者の共通認識がない場合、問題は「目標体重50kgまであと10kg落とさないといけない」と表現することができる。一方で、共通認識がある場合は、問題は単に「体重が60kgである」という現状で表現することができる。

次に「論点」。
問題を疑問文にすることで論点らしく表現をすることができる。
例えば「あと10kg体重を落とすにはどうすればいいか?」と。なお、本書には論点の話しは挙がっていないので、この考えは私が本書を読んで行き着いた内容である。

最後に課題とイシュー。
課題は、論点に対して体重を落とすための仮説(解決の方向性)を加えると、課題になる。例えば、「体重を10kg落とすためには、運動回数を増やす必要がある」。少し強引ではあるが、この課題が=イシューと読み替えることもできるのではないかと考えた。またもっとイシューっぽく書くのであれば、「体重を10kg落とすためには、日々の運動強度と頻度をどの程度増やす必要があるか」ではなかろうか。

終わりに
今回文章で整理することで、イシューやストーリーライン、課題等がある程度明らかになったと考えているが、完全に腑に落ちたとは言い難い。それは本書が原理原則に絞って説明をしているためであり、ここからは読者自ら手を動かして腹落ちさせる必要がある。つまり、整理した内容を基に、現場で起きていることに照らし合わせて、自分なりの定義を確立していく必要がある。本書を読んでも問題解決には至らず、問題解決のためのスタートラインにようやく立てただけである。